Lost Memory
















『ごめん…。ありがと。……じゃあ私そろそろ帰るね』





「おう、じゃあな」







顔が熱い。
赤くなってるのが分かる。





全然前に進めてないじゃない。
こんなにも意識してしまうなんて。






普通に話せてるから大丈夫だと思ってたのに、不意だとやっぱり緊張する。







いつになったら忘れられるんだろう。
この気持ち。







私が教室を出て日誌を持って行った後、靴箱で真央ちゃんと二人で居るところを見た。






一瞬で現実に引き戻される。






どうして手伝ったりするの。
どうして見つめてくるの。






忘れるためには当分話さない方がいいのかな。