Lost Memory
















びっくりして心臓が飛び出しそうになった。






『な、何?』






話題作らなきゃって思ってたのに急に話しかけてくるもんだから、無駄に緊張する。







「白木、誰かと夏祭り行くの?」







何故そんなことを聞くのか全く検討がつかない。
奏多が何を考えているのか本当に分からない。







『行く…けど。』





「そっか」





『黒崎君だってどうせ真央ちゃんと行くんでしょ』







奏多ははにかんだ。
そのさりげない笑顔に鼓動は加速する。






目を合わせ続けられなくて、私は黒板を消し始める。






気が付けば隣に奏多も居て、一緒に黒板を消していた。