「……ずっと、好きだったんだよ?」
「んなの、俺だって……同じだよ」
真っ赤に紅潮した頬を隠そうと、二人は俯いたままそう告げた。視線は交わってはいないものの、確かに二人の間に愛は感じる。
それからしばらくの沈黙を残したあと、二人はお互いの手を慣れない手つきで握り締めた。
湯気でも出そうなくらい真っ赤な顔からは、巨大な幸せが感じ取れる。見てるこっちまでが、温かい気持ちになってしまうような。
────なんて。そんなの、嘘だけど。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…