「……ずっと、好きだったんだよ?」


「んなの、俺だって……同じだよ」






真っ赤に紅潮した頬を隠そうと、二人は俯いたままそう告げた。視線は交わってはいないものの、確かに二人の間に愛は感じる。




それからしばらくの沈黙を残したあと、二人はお互いの手を慣れない手つきで握り締めた。




湯気でも出そうなくらい真っ赤な顔からは、巨大な幸せが感じ取れる。見てるこっちまでが、温かい気持ちになってしまうような。







────なんて。そんなの、嘘だけど。