それからというものの、将吾、瑠璃、僕、寮で楽しくしゃべっていた。昔の夏休みの海のことなど思い出を引き出しの中から探るように、思い出しながら話が弾んでいた。しゃべっていると、時間が早くすぎていった。


突然…




「遅れてごめんなさい!」


…唖然とした。咲

アメリカに留学していたはずの咲が、日本に帰っていた。

「日本ってこんなに、ビル多かったっけ?道に迷ってた。」

「咲ーーーー!」

瑠璃がまるで子供のようにはしゃぎながら、咲に駆け寄っていった。

「瑠璃!久しぶりー。」

「咲こそ。元気だった?アメリカで襲われたりしなかった?」