キッチンの方から美味しそうなにおいが漂ってくる。

ジュージュー
?「永久ーそろそろ起きて―!」
永久「おはよーねーちゃん」
?「おはよ!顔洗ってご飯食べちゃってー」
永久「へーい」スタスタ…

今、料理してたのは俺より2歳年上のねーちゃんの須藤瑞樹(すどうみずき)。
俺が5歳の時に両親が離婚して父親に引き取られた俺達は仲が良い。
その父親は、俺が中学の時に再婚して別々に暮らしている。

永久「んじゃ、行ってきまーす。」
瑞樹「今日、お姉ちゃん仕事終わるの遅いかもしれないわー」
永久「りょーかい」
瑞樹「いってらっしゃい!」



ガララッ
?「あれっ、永久がちゃんと登校してるよ(笑)どうしたー?熱でもあんのか?(笑)」
永久「ばっか、俺はマジメなんだぜ?今知ったのかよ(笑)」
?「うそつけー(笑)」

こいつらは、熊谷晋吾(くまがいしんご)と渡辺敦也(わたなべあつや)。
晋吾とは小学校からの付き合いで、いじめられていた時よく助けてくれた、俺の1番の親友だ。

晋吾「まじかよ!女?男?」
敦也「男だとよ!残念だったな、し・ん・ご・くん!!(笑)」
晋吾「別に残念じゃねーよ!」
永久「まあまあ、そんなに照れんなって(笑)」
晋吾「お前らなぁ…で、名前は?」
敦也「たしか、大滝稜だったはず!」
永久・晋吾「え…マジ?」
敦也「え?何、知り合いとか?」
晋吾「永久…」
永久「…」