「……なんで泣きそうな顔してんの」




「だ…だって」




真広が私の様子に気づいて深くため息を吐く。




「帰らないんなら、襲うけどいい?」




「へ……え、え、え?」




襲うって襲うって襲うって。



つまりあっちのことだよね……



段々体温が上昇してきて、きっと私の顔は真っ赤だ。



そして、真広の顔もまた真っ赤になっている。




「じゃ……あ、帰る。うん」




「お、おう」




真広は私から遠退いて目を反らしながら手を少しあげる。




「ばいばい!」



私は真広の家の玄関から飛び出し、急いで自分の家に入った。



はぁ……はぁ……はぁ……



私は確信した。



真広はツンデレだ、と。