私が戸惑っていると、奥の席の方から甲高い女子の歓喜の悲鳴が聴こえた。




「相変わらず、リーダーと副リーダーの人気はすごいよねぇ」




そう言った佐瀬先輩が、私はなんだか怖く感じてしまった。



なんだろう。



憎しみを込めてるようなその言い方は……




「佐瀬先輩…………?」




「このみさ、彼氏いるの?」




「彼氏!? いませんよ」




「じゃあ好きな人は?」




「…………っ」




そう訊かれ言葉に詰まってしまった。



なぜなら、一瞬あの人の顔が頭に浮かんでしまったから。