き、決まってしまったのか。




「待てって類。そんな勝手に決めたら木野下さんが可哀想」




そう私を気遣ってくれるのはやっぱり汐崎先輩。



なんだかこういう時すごく嬉しい……




「温泉サークルって言っても、ほとんど希望者だけが行くって感じだから基本自由だし緩いよ。あと女子も結構いるから。飲み会みたいなもんはよくやる」




「…………私、入りたいです」




「ほんとー!? やったやった! このみちゃんが入ったら絶対面白いって思ってたんだよね~。よかったよかった」




二階堂先輩は本当に嬉しそうに笑顔で言うからこっちも自然と笑顔になる。




「 ────もしかして、今笑った?」




「え!!!!???」




前髪で表情なんかわからないはずなのに、汐崎先輩はなんで私が笑ったのがわかったんだろう……




「笑ったのこのみちゃん!! うっそー俺も見たかったんだけど葵だけ見てずるい」




「俺も見たわけじゃねーよ。そんな気がしただけ」