私だけじゃなく、向こうも相当びっくりしている様子…何たって、目の前に現れたのは悠斗さんだったから。
「理恵…だったっけ…なんでここに?」

私が考えていたら悠斗さんから声を掛けてくれた。

「悠斗さんこそ…私はお母様に会いに来たのですが…」
私がそう言うと、驚いた顔で、
「えっ⁉︎俺の母義さんに?」
と言った。私はさらに驚いた後、何か分かったように、ハッとした。

「もしかして、お母様の再婚家族って…悠斗さんのご家族様⁉︎」

「あら2人は知り合いかしら?」

お母様はニコニコして聞いてきた。
「知り合いっていうか、先程ぶつかってしまった人なんです。」

私が答えると、悠斗さんも頷いていた。すると彼は、私が思ってもいなかった言葉を発したのだった。

「じゃあ、俺らって義理の兄妹みたいなヤツ?よろしくな、理恵!」

ドキッ

私の胸が一瞬だけ高鳴った。

何故だかよく分からなかったけど。

「こちらこそ。よろしくお願いします
ね!」
私はそう返した。



気のせいだろうか…


このとき、彼の顔が赤かったように見えたのは…