私は隼人さんの待つ車へと走った。
隼人さんは今すぐ出発できる状態でハンドルを握っていた。

「隼人さん!」
「おー、じゃあ行くぞー」

え?じゃなくて!

「悠斗とそこで暮らしていいですか?」

「ダメだ。悠斗君は学校もあるし、
ちゃんとした家族もいる」

私はその返事を聞くと、悠斗が来てくれて嬉しいという幸せから現実へと引き戻された。

そうだ。もう悠斗を巻き込んじゃいけない。ダメなんだ…もう、悠斗といることは許されない。会っちゃいけないんだ…