悠斗と別れた後、私は泣いた。
笑ながら泣いた。

「もう私は自由じゃない。縛られて生きて行くんだ。‘‘霧島”という家の名に」

「っ…俺はこんなに好きなのに…
理恵!お前はアイツしか眼中にねーのかよ!」


は、隼人さん⁉︎

「はい…婚約者なんて…結婚なんて
私はしたくない。けど、さっきの独り言を聞いたならわかるでしょう?

好きな人と一緒になることを諦めて

家に縛られるということ」


本当に貴方が好きなわけじゃない。
だけど愛しなきゃ。

「もう…ヒック…あ…諦ッ…らめ…ました…からッ…」

あれ?

泣いてる?

「泣きながら言ってるヤツが諦めたなんて言っても信じねーよ」

「お、お願い!悠斗に危害を加えない
で!」

お願いだからやめて!

大好きだからッ!