俺は晴樹から教えて貰った住所を見ながら理恵の家へと向かった。

「理恵…なんで泣くんだよ!」

なんでだよ…そんなに俺が嫌いか⁉︎

「ぅ…」

少女の泣き声で、俺の足はピタッと止まった。

「理恵…?」

俺が静かに呼ぶと理恵の体がピクッと反応して、

「悠斗…?」

と返事をした。
理恵の目が凄く腫れていて、どれだけ泣いたかよく分かった。

「理恵…なんで泣いてんだよ…」

俺のポツリと言った一言に、理恵はまた泣いた。そして頭を抱え、

「もう帰って!見つかったら殺されちゃう!

悠斗が大好きなのに!」

「え?」

理恵は感情的になって気づいてないみたいだ。

でも、俺の頭の中は疑問だらけ。

好き?
俺が?
じゃあ俺はなんでフられた?
俺が殺されるってどういうことだよ!

意味わかんねー!