私が泣き止むと、男の人は、
「もう大丈夫?」
私を心配してくれた。
「私の辛さに気付いてくれたのは、私の好きな人と貴方だけです…家にはそんな人いないので…」
こんな人、私の家族にはいない。
それが素直に嬉しかった。
「でも平気です!貴方のお陰で元気が出ました!ありがとうございました!私、帰りますね!」
「ちょっと待って。ケータイ貸して?」
何だろと思いながらケータイを渡した。
数十秒後…
「おし!できた!ほら」
そう言われてケータイを受け取った。
そこには水瀬 晴樹(ミナセ ハルキ)と表示されていた。下には電話番号とメアド。
「えと…水瀬さん?」
「晴樹でいーよ。花宮高校1年水瀬 晴樹だよ!よろしく!」
同い年だ!
「晴情高校1年霧島 理恵です!こちらこそよろしくお願いします!」
仲良くできたらいーな!
「同い年じゃん!もう7時だし、送ってくよ!」
嘘!もうこんな時間⁉︎
「ヤバイです…捜索願い出されてるかもです…」
「マジか⁉︎んじゃ、早く帰ろーぜ。送るわ。」
どこまで優しいんだろ?晴樹は…
「じゃあ、お言葉に甘えて!」
「んじゃ行くぞー」
「はい!」
仲良くなれそう!
でも、晴樹との友達関係を
‘‘アイツ”は壊そうとしていた…