私の涙に驚いている彼。そして慌て出した。

「え?もしかして俺が泣かせた?」

慌てている彼に私は言った。

「悠斗さんのせいじゃない…ただ…気づいてくれたのが嬉しくて…うっ…ぅっ…
あ、ありがとう…」

私は泣きながらお礼をした。

ハッ!私今タメ口じゃなかった?タ、タメ口は禁止なのにぃ…私の中でだけど…

私がタメ口になったせいか、悠斗さんは目を見開いていた。

「やっと理恵のタメ聞けた…ずっと敬語なんて堅苦しいからさ、これからも俺の前ではタメで話してくんない?」

悠斗さんが私に要求してきた。

うーん…どうしようか…でも…悠斗さんの前だけなら…

「わかりま…じゃなくて、わかった!」

うぅ…慣れないな…

「あと、俺のこと『さん』付けで呼ばないで?」

えぇ〜それは流石に…

「流石にそれは無理!」
「俺が嫌。」

はぁ⁉︎何それ!

「ダメ…?」

うぅ…それは反則ですよ悠斗さん…

「わかった…ゆ、悠斗君?」
「え〜呼び捨てがい〜な〜」

なんだこのワガママさん!

「ゆ、ゆ…」
「ゆ?」

あーもう!

私は覚悟を決めた。

「ゆ、悠斗」

私が言い終わると同時に強い風が吹い
た。彼はと言うと…
何故か頬を赤らめて固まっていた。

な、なんなの⁉︎

私結構ハズかしかったのに…

「あの?」

私は固まってる悠斗に声をかけた。

「ハッ…理、理恵!もう遅いから帰りな!な?」

「え?」

いや、まだ話して5分しかたってないよ⁉︎

そんなことを考えていたけれど、悠斗に押されて改札を通った。

私は後ろを振り向いた。

「ありがとう!今日は楽しかったよ!」
私はお礼をしただけなのに…

彼は頬をさらに赤らめてリンゴ状態。
なんでだ?と思いつつも手を振ってホームへ歩いていった。