無理して笑うな


「おかえり〜」




俺はそう言った母さんの声に答えるとカバンを置いてのびをした。




「つっっかれた!」




母さんはテレビに向けていた目を俺に向けて笑った。




「毎日毎日遅くまでよくやるわねぇ。

今日は父さん遅くなるらしいから、瑞希が帰って来たら何か食べに行きましょ。」




瑞希とは俺の妹のことだ。



まだ中2で少し生意気だが、何かと可愛いやつ。




「それにしても、ほら、見なさい悠斗。」




俺はソファーに座る母さんの横に座るとテレビを見た。




そこには歌番組に出てダンスと歌を披露しているBlueSkyの姿があった。



今日のセンターはリーダーの嵯峨山 唯だ。




「唯ちゃん、こんなに美人さんになって。前から可愛い子だとは思ってたけど。

何年会ってないかしらね??」