実はこいつ、BlueSkyの水野亜依と井上蓮とは友達だったりする。
2人とはモデルの仕事のときにたまたま知り合ったらしい。
2人と話したりするようになり、自然と水野亜依のことが好きになったようだ。
「亜依ちゃん今ごろ何してるのかなぁ」
「好きなら告っちゃえば?」
「もー告った。」
俺はその言葉に心底驚いて流星を見た。
「マジで?
昔からチャラいくせにヘタレで、好きな女子がいても話しかける勇気すらなかった奴が??」
「お前、親友のことをボロカス言い過ぎだろ…」
流星は はぁっとため息をついた。
「そんな俺を直したいと思ってモデルになったんだよ。
それで告ったのは良かったんだけど、あっさり断られちった。」
流星は笑っていたがその顔はどこか寂しそうだった。
「気持ちは嬉しいけど、自分は芸能人でファンの人達の目とかあるから簡単にはいかないんだってよ。」
「それってお前に気があるって言ってるようなものじゃん。」
「いや〜、それが蓮が言うには亜依ちゃん、橘 達也のことが好きならしいんだわ。
まあ、だからと言って簡単に諦めるつもりもないけどな。」
流星がハハッと笑ってみせたとき、俺達は体育館に着いた。
俺は、先に入って行って先輩やまだ入ってきたばかりの後輩達に挨拶している流星の背中に
「がんばれよ」
気づいたらそう呟いていた。


