無理して笑うな


「…久しぶり。」




悠斗は少し笑ってから言った。





「ビックリした。声がしたから何かと思ったら。」




あたしは何も言えなかった。




…と言うより声が出なかった。




「とりあえず、入る?」




「うん。」




あたしはなんとか声を絞り出すと楽屋に入った。




「…なんと言うか、その、突然ゴメン。」




「ホントだよ。ビックリしたんだから。」




あたしは少し笑った。




良かった。思ったより普通に話してる。




「コンサートに来てるとは思わなかった。始まってすぐのとき目あったよね?」




悠斗は頷いた。




あたしから見ると悠斗はうつむいているように見えた。



昔よく一緒に遊んでた頃は何考えてるか分かったのに



今はまったく分からない。




やっぱり、会ってなかった6年は長いんだなぁと実感する。




「…一緒にいた彼女さんは?」