無理して笑うな


スタジオに戻ると、亜依があたしに抱きついて来た。



「唯〜!心配したんだからね!

いつも通り寝てるのかと思いきやいないんだからぁ」




あたしは亜依を撫でると顔を上げて達也と斗真を見た。




「…ごめんね。」





「いや、どうせリーダーを連れ出したのは蓮だろ?」




斗真の言葉に達也もうんうんと頷く。




「蓮君は唯ちゃん思いだもんねぇ。仕方ないか。」





達也と斗真は撮影に戻り、亜依もあたしから離れる。




「唯はもう撮影終わったから帰ってOKって栗田さん言ってたよ?」




「うん。でもみんなを待ってる。先楽屋戻ってるね」




「うん!たっちゃんと斗真君が終わったらすぐ行くね〜」




あたし達はお互いのことをそれぞれの気分で呼び合う。



達也はあたしのことを唯ちゃんと呼ぶし、斗真はリーダーと呼ぶ。



蓮と亜依はいろいろだ。