〈唯said〉
言っちゃったよ…
もう、元には戻れないよ…
自分にそう言い聞かせた。
まず、勘違いだけで悠斗にキス…しちゃったことがおかしいんだよ。
でも、あれは咄嗟で…
気づいたら、そうなってたというか、なんというか……
頭の中でそんなことを考えていたとき
悠斗はずっと触れてたあたしの頰を引き寄せて…キスした。
恥ずかしくて顔が熱くなったけど、それも悠斗の手から伝わっちゃうのかと思ったらもっと恥ずかしくなって
「…幼馴染み、やめよ。」
悠斗がそう言ったときなんか立ってられないぐらい
力が抜けたあたしを、悠斗は慌てて支えて
2人で海岸に座り込んで、あたしは悠斗にぎゅっと抱きしめられた。
「幼馴染みやめて、俺の彼女になって下さい。」
悠斗が耳元でそう囁いた。
「うん…!悠斗も、あたしの彼氏だからね。」
あたしがそう言うと悠斗は笑って、もっと力を込めて抱きしめてくれた。
「もう、無理して笑うなよ。」
悠斗の声があたしの中に響く。
「というか、彼氏になれたからにはもう無理して笑わせないから。」
悠斗となら
無理して笑わないで、いいと思う。
だって、隣に居てくれるだけで笑顔になれるから。
心からの、笑顔に。
〈Fin〉


