『悠斗、一緒に帰らない?』
なかなか話す機会が掴めなかった俺に、突然唯がそんなことを言った。
俺は唯のことが好きだったから、照れながらもOKしようとしたとき、同級生達がからかってきた。
『お前ら一緒に帰ろとかって、手でも繋いで帰るつもりか〜?』
そいつはゲラゲラ笑って俺達をからかった。
今から思ったらそいつも唯のことが好きで、一緒に帰ろうと言われた俺が羨ましくてそんなことを言ったのだろう。
唯はうつむいていたが俺は顔を真っ赤にして怒った。
『んなわけねーだろ!!こんなブスと一緒になんか帰るもんか!』
俺はハッとして唯の方を見たがもう手遅れだった。
唯は目に涙をにじませながら走って帰って行ってしまった。
それが、俺達の最後だったんだ。


