あなたが、



そのまま持ち上げられて、橋の上に降ろされた。


ゆっくりと見上げると、黒いスーツの男の人が立っていた。


「お前、名前は?」


お店で使っている名前は、なんだか言いたくなかった。


だから、パッと思いついた名前を口にした。


「……梓。」


「……そうか。」


(顔、整ってるなぁ。というか、大っきい……)


立ち上がって改めて見ると、190cmは超えてる大きな体。そして、とても整っている顔に、黒く、綺麗な瞳。


その綺麗な瞳が、私を見ている。


(吸い込まれそうな瞳……)


「貴方、だれ?」


その瞳から逃げるように俯いて、小さな声で尋ねた。