僕は君だけを見つめてる


「ふぁー」

欠伸しながら歩く通学路。

学校から徒歩圏内にあるマンションに独りで住んでる。
もちろん家賃諸々は親持ち。

ヘッドホンで音楽を聞いて頭を覚ます。
今年の誕生日に自分で買った白地にドクロの柄が付いたお気に入り。

ヘッドホンしてれば話しかけられないしね。コミュニケーション苦手だしさ。

「莉ー央ちゃん。おっはよ!」

軽い口調で話しかけてくる男。
この人は私が通う高校に併設されている大学の生徒。
…だと誰かが言っていた。
高校が大学の付属だから高校が併設されていると言った方が正しいかも。