僕は君だけを見つめてる


「えっ!何?」

「もう少しだけ…このままで居させて」

後ろから抱きしめられて、肩に頭が乗ってる。

「…先輩?」

「漣って呼んで」

「漣?どうしたの?」

抱きしめる力が強くなる。

「……………」

呼んでも答えない漣。
横を通り過ぎていく人達がチラチラ2人を見てる。

「恥ずかしいよ…」

そう呟くと、さらに強く抱きしめてくる。

しばらくして漣が話しだした。

「朝待ち合わせして2人でご飯食べてさ」

「うん」

「電車乗って丘まで行ってさ」

「うん」