僕は君だけを見つめてる


「聞いてくれてありがとう。これで心残りなくフランスに戻れるよ」

「いえ、こちらこそありがとうございます」

「さて、帰ろっか!部活あるんだよね?」

立ち上がって伸びをしながら聞く。

「あ!そうだ!間に合うかな?ここからどれくらいかかるんだろ?」

寝てたから電車に何分乗ってたか分からない。

「1時間くらい。大丈夫?間に合う?」

振り返って先輩が答える。
今何時だ?14時20分か。

「間に合います。帰りましょう」

先輩の握って手を引いて歩き出す。