「いいんだ。俺が言いたかっただけだし」 「………」 「付き合いたいとか考えてない。ただ…」 「ただ?」 「俺の気持ち知っておいてほしかった」 柔らかい笑顔でそう言った。 「どうして私の事好きになってくれたんですか?」 疑問に思って聞いてみた。 「どうしてって。そうだな…長くなっちゃうかもしれないけどいい?」 「はい」 前を向き直して先輩は話し始めた。 「俺が初めて事見た時、莉央ちゃんは中庭で寝てた。すごく気持ちよさそうに」