「ここだよ」

辿り着いた場所にあったのは街を見渡せる高台の丘。

「凄い…!!」

「でしょー!とっておきの場所なんだ♪」

誇らしげな顔で言う。

「誰も連れてきた事無いんだけど、莉央ちゃんは特別!」

そんな誰も連れてきた事無い場所に私と来たかったんだろ?

「そんな場所に私来ちゃってよかったんですか?」

「言ったでしょ。莉央ちゃんは特別だって!他の人なら連れて来ないよ」

特別なんだ…。


「さっき聞いてほしい話があるって言ったの覚えてる?」

「はい」

「聞いてくれるかな?」