僕は君だけを見つめてる


病院に向かう車中で意識が遠くなるのを感じてきていた。

頭上から微かに誰かの話す声が聞こえてくる。

その微かに聞こえていた声も遠のいて聞こえなくなった。


ー……まぶたが降りてきた
このまま眠れそうな感じ



「病院に着きましたよ」

救急車が病院に着いたらしく、頭上から声がかけられた。

眠っていたのはほんの数分みたいだ。

搬入口に停められた救急車の後部のドアが開けられて
ストレッチャーが降ろされた。

ストレッチャーの振動が痛む身体に地味に響く。