僕は君だけを見つめてる

昨日ぶつかった時に落としたタオルだ。

「ありがとう。昨日はごめんなさい。心配してくれたのに」

タオルを受け取って彼を見ると耳まで真っ赤にさせて下を向いている。

…そうだ…昨日

思い出してこっちも恥ずかしくなってきた。

「昨日ね…目にゴミが入っちゃって涙が止まらなくなっちゃってさ」

とっさに不自然じゃない言い訳をする。

「前がよく見えてなくてぶつかっちゃって…タオルありがとう」

本当の事は絶対言えない。
口が裂けても言えない。