「あー美味しい。聞いて下さいよー!」

一口飲んで落ち着きだした涼華が息を整えながら店長さんに経緯を話し出した。

その間私はどうしたらいいのか考えていた。


「…難題だね」

全てを聞き終えた店長さんは、頭の中で話を整理していたのか少し経ってから口を開いた。

「進む速度は人それぞれだから気にする事は無いと僕は思うよ」

『進む速度は人それぞれ』

その言葉に気持ちが軽くなる。

「その進む速度?が莉央はゆっくり過ぎるんです!」