僕は君だけを見つめてる


「莉央ー!起きて。莉央ー!」

言った通り昼休みになって起こしに来た涼華。
ヘッドホンの耳当ての部分を浮かせながら耳元で叫ぶ。

「涼華、声大きすぎ。耳がキンキンする」

「優しく起こしたって起きないじゃない」

確かにそうなんだけど。
そう思ってる今も瞼が閉じそうだし。

「寝ちゃダメだってば!」

頬をペチペチ叩きながら肩を揺り動かしてくる。

「起きてるから揺らさないでー。目が回るー」

「本当に起きてる?昼休み短いんだから行くわよ」