「朝一で学校に来るなんて熱でもあんの?」

「熱があったら来ないよ」

熱がなくても朝一から学校なんてそうそう来ない。

朝一から来る必要性が前までの自分には無かったから。

「で、さっきから何をしてるの?」

「…何もしてない」

何もしてはない。外を眺めてるだけ。

「………!」

「えっ?何が起きたの!?」

急に動いてびっくりした涼華が何が起きたか周りを見回す。

「そういう事か」

そして、莉央の目線の先にあるものを見て納得したように呟いた。