「いつもと変わりないように見えるけどな」

練習している莉央を見て涼華が呟く。

「ん?どこ見てるんだ?」

莉央の目線の先にはある人の姿が。

「まだ本人は気付いてないわけか」

「何か用?」

視線に気付いて近寄ってくる莉央。

「特に用はない」

「すごい見てくるから用事でもあるのかと思ったのに」

「そんなに見てた?」

「全国大会も近いからマネージャーとして目を光らせてんのかと…」

「そう!そうよ!この前みたいに体調崩さないように気を付けてよ」