「絵里子は好きな子、いないの？」
「だから！それはいないって言ってんじゃん！」
「うーん…絵里子が好きって思う人さえいればなぁ…こんな可愛い子振る男子なんていないよ！」
ホント…どれだけあたしを過大評価しているのだろうか…まず自分の事を鏡で見てからあたしを見て欲しい。
そんな事より、唯一あたしは花奏相手に誤魔化すことのできている事があった。そう…好きな人の事。ひとまずいないって言ったらそれ以上深入りして聞いて来ようとはしてこないみたいだから、まだ何とかなっている。でも、本当は違う。いや、好きな人がいるってわけじゃないんだけど…気になる人って言うか…