世界一遠距離恋愛

「んぁぁぁぁぁっ…痛い!痛い痛い!」
「ん?…どうしたんだい本山さん!?」
「おっ…お腹が痛いんです!」
「おいおい、大丈夫か絵里子!?」
机に突っ伏すあたしに駆け寄る透。…実はお腹なんて全く痛くない。所謂仮病というやつだ。クラスの皆や先生がかなり驚いているが、ここで圧倒させるのが肝心らしい。恥ずかしいけど構わずあたしは悶え続ける。
「たっ…立てるか絵里子!?」
「立てない!無理!」
「くっそ…先生!俺絵里子を病院に連れて行きます!俺と絵里子を早退させてください!」
「わっ…分かったよ。担任の先生には私から話をしておこう。本山さん、くれぐれもお大事にね。」
「はっ…はいっ。」
やった!上手く行った!思わず顔を伏せたままにやけてしまう。
「秋風ー!お前本山さんに何食わせたんだー!?」
「まーた『お前はチビだから沢山食え』って言って無理矢理沢山食わせたんだろ!」
「うるせぇ!なんで俺のせいになんだよ!」
…クラスの皆は主に透のせいだと思っているみたいだけど誰も疑ってないみたい。良かったぁ…でも安心するのはまだ早いんだよなぁ。
「っし、行くぞ絵里子。」
「なっ、ちょっ、恥ずかしいからおんぶにしてよ!」
「うっせぇ!いいから捕まってろ!」
透はなぜか少し嬉しそうにあたしをお姫様抱っこして教室を出て行った。
「あいつら、こんな所でまでイチャイチャしなくていいのによー。」