世界一遠距離恋愛

「ところでさ、絵里子ちゃん達ってデート行かないの?」
「行かない行かない!受験生だし!」
「まぁそうだよねー…ご飯食べに行ったり一緒にお勉強したりっていうのは出来るんじゃない?」
「その手があったか!考えとく!」
なんて答えてみたけど、決してデートする気がないなんて思っている訳ではない。…だけど、透との約束でデートに行くとは絶対に言わないと決めている。折角のデートなのに後をつけられたり写真を撮られたりしちゃ台無しじゃん?デートくらい二人っきりで過ごしたい。…だからデートは忙しいのを理由にしない、という事にしている。
…つまりあたし達は皆に内緒でデートをするって事。あたしの希望で透の家に行く事にしているから行き帰りで誰にも会わなければ済むだけの話なんだけど…土日はやっぱり出歩きにくい。かと言って平日も放課後くらいしか空いていない。そうなると帰宅途中の誰かに見られるなんて事があったら大騒ぎだ。
…もう手段は一つしかない。そう、平日の昼間からデートしちゃえばいいじゃん!
学校の先生には申し訳ないけど…透とあたしで完璧過ぎる作戦を練っていた。事実上、授業をサボる事になる。受験を控えたこの時期、あたしにとってもかなりの痛手だが、透と大切な時間を過ごすという事には変えられなかった。普段頑張ってるしちょっとくらいいいでしょ。成績は…まぁあんまり優秀な方ではないけど。