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『花梨!!』
「お母さぁん。おかあさぁぁぁーん。雄飛が…。」


その日、あたしは、雄飛がいる市民病院に行った。

変わり果てた雄飛を見て、また涙が出た。
「雄飛。雄飛。雄飛お願い、帰ってきてよ。大好きって、今なら言えるよ?雄飛、大好き。雄飛が幸せじゃないと、あたし、嫌だよ。」
あの時、帰らずにおめでとうっていって、少しでも時間が稼げたなら…
雄飛は、一時心肺停止状態になって、生きられるか、わからない状態になった。

「雄飛ぃー。」病室に、あたしの、涙と枯れた声が響いた。