それでも君が好きで。




「わ、私にも…よく分かんなくて……。
ただ、樹里くんが可愛く見えて……」


私は自分のしていることに、
ハッとして手を引っ込める…


…けど、その手は、
樹里くんに強く掴まれた。



(え…っ)



力強い手に、一瞬にして私の体が
抱きしめられる。



「可愛いとか…そんな顔で言うの
反則だから…!」


樹里くんの手にぐっと力がこもる。



「ねぇ、ひよちゃん…」



ああ、神様。


この気持ちは一体…。


「ひよちゃんが嫌じゃなかったら、
もう一回キスしても、いい?」



何なんでしょうか……?