でも、これっていわゆる…
”お姫様だっこ”…だよね…?
ぼーっとしながらでも、それだけは
なぜか頭では分かっていたのは
不思議だった。
「……着いたよ。大丈夫?横になる?」
樹里くんは尋ねながら、
ベッドに座らせてくれる。
「……いい。座ってる……」
私は答えた。
「そう?じゃ、何か食べる?」
「…じゃあ……アイス……」
「アイスね!分かった!
ちょっと買ってくるから待ってて!」
樹里くんはそう言うと、
元気良く出ていった。
またトクン…と心地よい脈が打つ。
何なんだろう…最近…。
「私…変になっちゃったのかな……」
それとも、この熱のせい…?
考えても答えは出てこなかった。
