──初めて誰かに告白された気がする。
なんだろう、この少しぽかぽかする
あったかい気持ちは…。
目の前にいる樹里くんは
いつもの樹里くんのはずなのに、
どこか違うような気がした。
射抜くような真っ直ぐな視線に、
私は樹里くんの目を見ることができない。
「ひよちゃん」
名前を呼ばれて、体がビクッとした。
そういえば私……樹里くんに
抱きついちゃってたんだ!
私は慌てて樹里くんから離れる。
(ひーっ!こんなブサイクな泣き顔
晒すなんて、私としたことが…!)
「待って」
樹里くんが咄嗟に私の手を掴んだ。
「え…!?」
(何…!?)
真剣な樹里くんの目に見つめられ、
何が起きるのかとぐっと身構える。