屋上でサボることにして、
結局お昼までサボってしまった。



”お昼食べるの?”


と、棗ちゃんがメールをくれたけど、
食べる気にはなれなかった。




「もう、帰ろうかな……」



また彼女と一緒にいる姿を
今日も目撃するかもしれない…。




キィ…。

屋上のドアが開いた気がした。



(誰か来た…?)



私はとっさにドアからの死角になる
壁側に隠れた。


少し様子を伺おうと顔を出してみる。



「…あ」


屋上の隅に置かれたベンチに、
郁ちゃんが寝転んでいた。



(そういえば郁ちゃん…
朝から具合悪そうだったよね…)