それでも君が好きで。



「…そうなんだ…」



ひよりと樹里の二人が同時にいない
というのも気になるけど、
自身の気分の悪さも気になってきた。


だけど、ここで俺が折れては
ひよりに謝れない。



授業が始まって、先生が話し出しても
全然授業の内容は入ってこなかった。



そうこうしてるうちに、
お昼が来た。




(だんだん気分悪くなってきたな……。
涼める場所に行きたい……)



なんとか乗り切れても、
少しずつ悪くなる気分を入れ換える為に
屋上へと行くことにした。


ドアを開けると、涼しい風が
吹き込んできた。



「わっ、いい風……」



俺はふらつく足取りで
倒れ込む様にベンチに座り込んだ。



「……」



ご飯を食べる気にもならないほど、
食欲がなかった。



ベンチに寝っ転がった瞬間、
青空が視界一面に広がる。



「…気持ちいい……」