それでも君が好きで。



「!!」

俺は驚いて三橋を振り返った。



「お前…」


俺が口ごもると、三橋は何か
見透かしているかのようにフッと笑った。




「そんな君に……はい、コレ。
君のお姫様から」



三橋はそういうと、制服のポケットから
丁寧に折りたたまれた
一枚の手紙を出した。



「お姫様って……」



(まさか…)



俺は手紙を開いてみた。



──『樹里くんへ

今朝はありがとう。
棗ちゃんと気遣ってくれたんだよね?

本当の事を言うと、正直助かったよ。

朝、お礼言いそびれたから、
手紙になっちゃったけど…言いたくて。


本当にありがとう。


ひより』



と書かれていた。
ひよちゃんらしい、綺麗で整った字で。



「じゃ、届けたから」


三橋はそういうと自分の席についた。