(やばい!
このままじゃ、絶対郁翔と鉢合わす…!)
俺はひよちゃんたちが郁翔の
近くまで来るタイミングを見計らって、
ひよちゃんの腕を掴んだ。
「!?」
突然腕を掴まれて、ひよちゃんが
驚いて俺を見た。
「行くよ」
俺は三橋と目で相槌を打って、
ひよちゃんを隠すようにして
登校する生徒に紛れて郁翔の傍を
通り抜けた。
その間、郁翔は疲れもあるせいか
気付いていない。
結城が心配そうに声を掛けるも、
笑顔で答えて平気な素振りを通していた。
「はい、着いたよ」
靴箱に着くと、すぐに
ひよちゃんの手を離す。
…ホントは離したくなかったけど…。
(郁翔のことで、困ってる上に
困らせることしたくないし…)
色々聞きたいことがあったけど、
それを押し堪えて、靴を履き替えて
教室に向かう。
