「残酷ってなんだよ。
ひよりは関係ないだろ」
郁翔の言葉に、更にさっきよりも
強い苛立ちを感じてきた。
「関係ない、か…。はっきり言うね…」
「お前こそ、訳の分からないことを
ぐだぐだ並べるなよ」
郁翔は俺の目を睨みつける。
「…訳の分からないこと?」
ここまで鈍感な郁翔の態度と、その言葉は
俺の中の苛立ちをさらに増幅させた。
「……もういいよ、”兄貴”。
用がないなら出て行ってくれよ」
「ちょ、待てよ!
用事があるからここに来たんだって!」
郁翔が慌てて俺の前に立つ。
「ひよりと連絡がつかないんだ」
「…は?」
「今日一緒に帰れなかったこと、
謝ろうと思って電話したけど出なくて…。
家に行っても、まだ帰ってないって
ひよりのおばさんが言ってたんだ」
「…それで?」
