──「…じゃあ、また後日原稿取りに
お伺いしますね!
そういえば、前に言ってたお手伝いさんが
今日、来るんでしたよね?」


鈴木さんが帰り支度をしながら、
私に尋ねた。



「あ、そうなのよ。さっき
会社の方から電話があってね」

「そうだったんですね!じゃあ
私、お手伝いさんの邪魔になっちゃ
いけないので帰らないとですね。
原稿、ありがとうございました!
あと、コーヒーもご馳走様でした!」



鈴木さんが上機嫌に家を出ていく。




(鈴木さんって…なんだか、
棗ちゃんに似てるなぁ…)


そんなことを思いながらリビングに戻る。





ピリリリリリリ!

部屋に戻ったと同時に携帯が鳴る。