『やっほぉ!ひより!元気にしてる?!』
私がもしもしと言うまでもなく
元気な第一声が耳をつんざく。
「な、棗ちゃん…今日も元気だね…」
『んー?そう?あはは☆
でも、ひよりも元気そうだね!
あ、そうだ。新作読んだよ!
何あれ、感動ものじゃん!』
「えっ、もう読んだの?早いね。
仕事忙しいだろうに……」
棗ちゃんはデザイン関係の専門学校を
出たあと、デザイナーとして働いている。
今や有名女優の
デザイナー担当になったり、
その活躍は日々雑誌でも名前を
見かけるほどだった。
しばらくして、同じくデザイナーの
八尋くんとの結婚も発表した。
そんな二人は、今は
新婚旅行に出ているらしい。
「あ、それよりごめんね。
結婚式出られなくて…」
私は電話の向こうに謝った。
『あぁ、そんなの別にいーよ!
締切迫ってたんでしょ?
仕方ないじゃない』
「うん…でも、ほんとゴメンね。
棗ちゃんのウェディングドレス、
見たかったのになぁ…」
私はしょぼんと肩を落とす。
