ー翌日ー


私はいつも通り、登校して
靴箱にやってきた。


上履きに履き替え終わった時、
後ろから声をかけられた。


「…ちょっと、いいかな」


振り向くと、そこには結城さんがいた。



彼女に連れられ、やってきたのは屋上。


彼女の綺麗な髪が、風でふわりと揺れた。



「…話って、なんですか」


私はそっと切り出した。


「…分かってるのに、聞くのね」


逆に結城さんにそう返されて、
私はムッとした。


「単刀直入に言うわ。
樹里くんと別れて欲しいの」


さらりと悪気もなく彼女が言った。


私たちの間に冷たい風が流れる。


「…何でですか?」


私はゆっくりと尋ねた。