「バカか。ここはお前の部屋だ。
自分の家の中にいることも忘れたのか?」
「……ちょっと考え事してたかも」
樹里は起き上がりながらへらっと答えた。
「考え事するにしても気を付けろよ。
そのうち事故にあったりするぞ?」
樹里は俺の言葉に一瞬考え込むと、
「─だったらさ、お前も気を付けろよ」
と真顔で答えた。
「…どういう意味?」
俺が尋ねると、
「……”あいつ”と付き合ってるんでしょ?
しかも、そのことをひよちゃんには
伝えてないんでしょ?」
と樹里が言ってきた。
「……あぁ」
確かににひよりには言っていない。
樹里の言う、”あいつ”…
碧海と付き合っていることは。
ひより自体、碧海とあんまり
話したことはないと思うし…。
別に言う程の事でもないかと思っていた。
