──翌日。


「おはよう」

碧海が笑顔で玄関の扉を開けた。



「おはよう」


俺もそれに対して笑顔に答える。



「珍しいな、碧海が家まで
迎えに来てくれだなんてさ。
今までは逆だったのに」

「なんだかそんな気分になったの。
…ダメだった?」

「そんなことないよ。ほら、カバン」



碧海の鞄を持つと、自転車のカゴに積む。


「じゃ、行こうか」


ゆっくり歩き出すも、
なぜか間に会話はなかった。


「…あのさ」


静寂を破って切り出す。


「…なあに?」


碧海が尋ねる。


「…あ、あの…」


どうしよう。
何を話せばいいのか分からない。




「…この前のことを話して欲しいわけ?」


碧海がはっきりと答えた。



「え」


俺は思わず顔を上げた。