「いやぁああ!」
腕を掴むなり、びっくりされてしまう。
「ひよりっ!!!!!」
持っていたライトを照らすと、
彼女が泣きながら俺に抱きついた。
「…うぅ……っ!
こ、怖かったよぉ…っ!!!!!」
泣きじゃくりながらひよりが言う。
「…あれ?お前も一人か?
樹里と、あともう一人は?」
「と、途中ではぐれちゃったの…」
何度もしゃくり上げながら
ひよりが答える。
「ひよりも同じか…。
俺も碧海がいなくなってさ…」
俺の言葉にひよりがぴたりと泣き止む。
「そ、そうなの?」
ひよりが首を傾げた。
「あぁ」
「じゃあ、探さないと、だね…」
…結局、屋敷内で見つけられず、
外に出ると、あの状況だったのだ…。
